昔のことですが、怪我で職を失ってしまいました。で、食いつなぐために派遣でコールセンター勤務をした時期があります。
なんだかんだでトータル3年くらいコールセンター業界にいたので、自分の身体で色々な体験ができました。
今日はコールセンター勤務に興味があるけど、申込みをするには不安って方に向けて、コールセンター業界の実情やメリット・デメリットなんかをまとめてみようと思います。
※注意※
あくまで僕が働いていたコールセンターの場合です。全てのセンターが同じではありませんのでご注意ください。
事前情報
当時働いていたのは、某大手通信会社のコールセンターです。具体的な社名は守秘義務的なものがあるので書けませんが、パッと思いつく通信会社のどれかです。
僕がいたセンターは、かなり大きな規模でした。従業員は1000人くらいいたかな?
いわゆる「お客様センター」で、お客さんがかけてきた電話と直接対応をするのが主な仕事でした。
コールセンター勤務の時給・待遇など
時給は高い
時給は1250円でした。勤務地は宮城県仙台市です。
仙台は時給が安い仕事が多いです。コンビニの夜勤でも950円とかがザラです。
周りがそのような状況なので、コールセンターは相対的に時給が高いです。
東京・神奈川・埼玉・千葉などの首都圏であれば、時給1750円くらいのところもありますね。
詳しくは後述しますが、結構キツい仕事なので時給は高く設定されていることが多いです。
社会保険がある(ところが多い)
よっぽど怪しい会社でなければ、社会保険が完備されています。
複数の会社を経験しましたが、全て社会保険ありでした。
もし社会保険無しのコールセンターがあったら、入るのは辞めておいたほうが良いと思います。
シフト制で月に22日勤務
僕が働いていたコールセンターは
- シフト制(休日の希望は月に3回まで、それ以上の場合はオペレーター同士で交換)
- 早番・中番・遅番の3体制で8時間勤務
- 昼休み60分・10分・10分 の合計80分休憩
こんな感じでした。
ちなみに休憩時間は厳密に管理されています。1秒でもオーバーすると呼び出されます。
頻繁に休憩時間をオーバーすると、始末書を書かされることもあります。これが原因でクビになる人もいるので、その辺は厳しいところでした。
正月は時給アップ
お正月は誰も出勤したがらないので、正月三が日は時給がアップします。
僕が働いていたセンターは時給+150円でした。
お正月はかかってくる電話自体が少ないのですが、それ以上に出勤しているスタッフが少ないのでキツいです。
時給に見合っているかと聞かれると、微妙なラインですね…
仕事はキツい

正直に言います。とにかく辛い仕事です。
詳しくはこれから書いて行きますが、とにかくメンタルがやられることが多い仕事なので、精神的に打たれ弱い方はやめておいた方が無難です。
クレームが多い
ほんとこれ。
僕が勤務していたセンターがお客様センターだから、ってのもあると思うんですが、嫌になるほどクレームが多いです。
基本的にクレームに当たらない日は無いです。もしそんな日があれば、神に感謝するレベル。
技術的な問い合わせや商品に関する問い合わせはまだマシですが、お金に関する問い合わせは80%くらいの確立でクレームに発展します。こっちが正しいことを言ってもクレームになることも多いので、避けようがありません。
トイレに行く時間も管理される
シフトの項で「休憩時間は60分・10分・10分」と書きました。
もちろんこの休憩時間の間にトイレを済ませれば問題ないのですが、勤務中にトイレに行きたくなった場合は休憩時間からマイナスされます。
お腹の調子が悪くて頻繁にトイレに行くような日は、トイレだけでその日の休憩時間が無くなる…なんてこともあり得ます。
そんな日は素直に休めば、と思うかもしれませんが、欠勤が多いと時給が下がったり、次の更新を打ち切られたりします。
徹底した時間管理をされるため、それがストレスになる場合もあります。(あくまで僕が働いていたセンターの話なので、必ずしも他のセンターも同じとは限りません)
目標(という名のノルマ)がある
かかってきた電話を受けるのが主な仕事なので、基本的に営業マンのようなノルマはありません。
が。
僕が働いていたセンターでは、3ヶ月毎に
- 1ヶ月に何本電話を受けるか
- 受けた電話を平均何分で対応完了させるか
- お客様満足度(5が最高評価、1が最低評価)を平均いくつを目指すか
こんな感じの目標(という名のノルマ)を設定させられました。
基本、電話を受けて応対するだけなので運要素がとても強い仕事です。そんな仕事に大して上記のような目標を決めさせられるため、運が悪く連続で長時間のクレームに当たったりすると目標達成が難しくなります。
想像がつくと思いますが、達成出来ないと呼び出されて詰められます。
全部のコールセンターがこうではないと思いますが、大手になればなるほどこういう部分が厳しくなると感じました。
辞める人が多いので、入れ替わりが激しい
こんな感じで、
- クレームが多く
- 会社側の管理も厳しい
という環境のため、どんどん人が辞めていきます。
僕が入社したときは同期が20人いたんですが、3ヶ月後には6人になっていました。
入れ替わりが激しい会社だと、盗難などの従業員間のトラブルも多いです。
コールセンターで働くメリット・デメリット
ここからは、実際に僕が3年ほど働いて感じたメリットとデメリットをまとめてみます。
メリット
とにかく稼げる
慢性的に人手不足な業界なので、常に「早出・残業募集」があります。早出や残業は15分から可能で、その気になれば始業と同時に出社してセンターが閉まると同時に帰るという荒業も可能になります。
通称「通し番」と呼ばれており、体力的にも精神的にもかなりキツいですが、これを1ヶ月間フルに行うとめちゃめちゃ稼げます。
特殊なスキルや知識が無くても、がっつりお金になります。
ほぼ青天井で早出・残業ができるので、とにかくお金がいるんだ!って方にはかなり良い職場だったかも知れません。
ある程度シフトや勤務時間に融通がきく
希望に応じて週3勤務からスタート出来るので、事情でフルに働けない方やバンドマンなどが沢山いました。
希望を出せば土日や祝日も休めますし、従業員同士でシフトの交換をすれば、かなりシフトに融通が利くのは良いポイントです。
バンドやジャニーズの追っかけをしている人も沢山いたので、そういうのが生きがいの人にはうってつけですね。
コールセンターの仕事で食いつなぎ、資格を取って正社員を目指す、というルートもあります。
メンタルが鍛えられる
本当にクレームの電話が多いので、かなりメンタルが鍛えられます。
中には本当に口汚い言葉で罵ってくる方や、エゲツないことを言ってくる人もいます。コールセンターで働き始めてすぐの頃は辛かったですが、僕の場合は3ヶ月くらいで慣れました。
積極的にしたい体験ではありませんが、長い人生で一度くらいはこういう経験をしても良いのかな、くらいには考えられるようになりました。
デメリット
精神的にキツい(クレーム対応多すぎ)
何度も言っていますが、一番はこれです。
コールセンターって職場上、女子社員がとても多いのですが、センターの至る所で泣いている女子社員が目に入ります。
慣れない人はやはりこれがストレスになるので、精神を病んで退職していく人を沢山見てきました。一番多かったのが鬱病、続いてパニック障害ですね。
ある程度は会社側もケアしてくれるんですが(定期的にメンタルケア的なイベントがある)、辞めていく人は圧倒的に多いです。
一日中喋っているため、喉がつらい
朝から晩までずっと電話応対で喋っているため、喉に負担が思い切りかかります。
常にお客様と話しているため、のど飴を舐めることも出来ません。対応が終われば、すぐに次の電話が入ってくるんで、休む暇もないです。
とにかく喉に負担がかかるんで、扁桃炎になりやすいのが辛いです。
時給が下がることもある
少し前述しましたが、
- 当日欠勤が多い
- 休憩超過が多い
- 成績が悪い
こういった条件が重なると、時給ががっつり下がります。
基本的に自己責任な部分ではありますが、この辺のチェックは過剰に厳しいと感じました。時給が下がってまで続ける仕事ではないと思うので、その場合は辞め時かもしれませんね。
まとめ
基本的にキツいし辛い仕事なので、万人におすすめは出来ません。しかし、キツい分自分次第では思いっきり稼げる仕事でもあるので、人によっては良い仕事にもなり得ます。
まとめると
- 思いっきり稼げる
- 平日も休みやすいので、転職までのつなぎにはいいかも
- バンドマンなど、夢追い人が生活のためにやるのもあり
- メンタルが強靭でクレームも気にならない人にはおすすめ
- 打たれ弱い人は絶対ダメ!
こんな感じです。
コールセンターで働こうか悩んでいる方にこの記事が届けば良いなと願いつつ、記事を終わります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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