漫画

藤田和日郎短編集「暁の歌」が名作揃いすぎて涙腺がぶっ壊れた

投稿日:2018年5月10日 更新日:

藤田和日郎先生の漫画が大好きなんです。

やはり代表作と言えば「うしおととら」でしょう。

伏線につぐ伏線を最終巻で全て回収し、この上ないほど綺麗な終わり方をした漫画です。最後の3冊は涙なしには読めません。

正直、小学校の道徳の教科書にしても良いレベルの名作なんですが、いかんせん話が長いです。全34冊(内1冊は外伝)は、ちょっと敷居が高く感じます。読み始めたら止まらなくなるんだけどさ。

そんなわけで、短い時間でサクッとよめて、それでいて藤田和日郎節をしっかり楽しめて楽しめるものとして、この藤田和日郎短編集「暁の歌」をおすすめします。




藤田和日郎作・暁の歌 概要

2004年に発売された、藤田和日郎先生の二番目の短編集です。

収録作品は

  1. 瞬撃の虚空
  2. 空に羽が…
  3. ゲメル宇宙武器店
  4. 美食王(ガストキング)の到着

以上の4編。詳しくはこれから書きますが、全ての話が漫画として面白く、それでいて真っ直ぐなメッセージが込められていて、読者の心を揺さぶります。

藤田和日郎先生の名作短編集「暁の歌」 全編感想

瞬撃の虚空

あらすじ

舞台はアメリカ、ネバダ州の政府所有地。

テロリストにより、核ミサイル発射基地が占拠されました。

こちらがテロの立役者、レーベンフック少佐。軍人なんだけど、テロリストに寝返りました。驚異的な身体能力で、拳銃の弾が当たりません。

拳銃に当たらないレーベンフック少佐
拳銃に当たらないレーベンフック少佐

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版7ページ)

場面は変わって日本。

アメリカ政府の要人が、とある日本の家庭を訪ねてきました。

登場人物

瞬撃の虚空-登場人物
瞬撃の虚空-登場人物

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版11ページ)

左がこのお話の語り手・ジュンイチ・サキサカ

右がおじいちゃん。シンジロウ・サキサカ

見どころ

藤田和日郎先生の作品は、とにかくお年寄りがカッコよく描かれています。

この作品はその最たるもので、穏やかで優しいおじいちゃんが実はとんでもなく強かった…ってお話です。

「じゃがな……三十年前は そこそこにやれたんだよ。」

戦地に向かう姿
戦地に向かう姿

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版24ページ)

じっちゃん無双

じっちゃん無双
じっちゃん無双

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版27ページ)

テロリストを蹴散らし中へ進み、レーベンフック少佐と対峙。

サングラスが素敵なレーベンフック少佐
サングラスが素敵なレーベンフック少佐

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版38ページ)

レーベンフック少佐は、シンジロウ・サキサカのデータを元に人工的に作られた戦士。

その力に苦戦するシンジロウ。

ジュンイチに本当の戦いを説く姿。

爺さんの背中
爺さんの背中

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版49ページ)

この後はぜひ自分の目で確かめて下さい。

ジュンイチの成長、シンジロウのカッコいい生き様。正直この「瞬撃の虚空」を読むためだけに買っても後悔しない。

空に羽が…

あらすじ

この短編は、筋肉少女帯の「機械」という曲にインスピレーションを得て藤田先生が描いたお話です。

原曲の機械は、狂気の科学者と呼ばれたニコラ・テスラを大槻ケンヂが歌ったものです。非常にカッコいい曲なんで、これを聞きながらこの「空に羽が…」を読むことをおすすめします。

機械

機械

  • 筋肉少女帯
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes
空に羽が…-あらすじ
空に羽が…-あらすじ

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版11ページ)

こんな感じで各山のてっぺんにそれぞれが街が存在する国。

その国を治める女王は民に重税を課し、自らは贅沢な暮らしをしていました。そんなことをしていたら、民が不満を持つのは当たり前。

しかし反乱を起こそうとすれば

天の炎を操る女王

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版68ページ)

何故か天から火が降り注ぎ、反乱を起こそうとした街ごと消し炭になります。

そんな世界で、打倒・女王の旗を掲げ各地を回っている英雄がいました。

登場人物

空に羽が…-登場人物
空に羽が…-登場人物

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版72ページ)

男性が主人公、虫目。丘の上に門を作っています。

女の子がゾナハ。

藤田和日郎作品を知っていると、ニヤッとしちゃう名前ですね。

サンテ・キリーロフ様御一行
サンテ・キリーロフ様御一行

左から 術士、サンテ・キリーロフ様、戦士 です。

女王の操る天の火を無効化出来る!との触れ込みで、民とともに立ち上がります。

見どころ

晴れた日の午後に
晴れた日の午後に

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版11ページ)

民とサンテ・キリーロフ様が剣を取り反乱を起こしている頃、虫目は門のある丘にいました。

反乱軍が城に突入したため、いつ天の火がふりそそいでもおかしくない状況。

城の中だけでなく、誰も見ていないところで起きている戦い。

2人だけの戦い
2人だけの戦い

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版89ページ)

虫目が戦う理由は? 2人の戦いは、そして反乱軍たちはどうなっているのか?

そこは、自分の目で確かめましょうね( ・`ω・´)

ゲメル宇宙武器店

あらすじ

ソッコー世界滅亡
ソッコー世界滅亡

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版110ページ)

開幕から地球が滅亡しています。

宇宙怪獣が地球にやってきて、大暴れした結果がコレだよ。

登場人物

ゲメル宇宙武器店-登場人物
ゲメル宇宙武器店-登場人物

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版116ページ)

左がマンダ。凄腕の宇宙動物ハンター。接近戦大好きマン。ギャグ要員。

真ん中がゲメル。タイトルにもなってる、武器屋さん。ヒロイン的存在。

右が主人公、オカノ・コースケ。好きな子にフラれた日に地球が滅んだ少年。

ゲメルは自分の売る武器に哲学を持っており、更には自分自身も武器で売り物と言います。

ゲメルの武器哲学
ゲメルの武器哲学

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版108ページ)

武器の形と敵のシルエットが微笑ましいですね。

見どころ

この物語は、「言い訳ばかりして逃げてきたヤツが自分と向き合う」お話です。

コースケの独白
コースケの独白

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版11ページ)

言い訳ばっかりしてた自分を振り返るコースケ。ゲメルとマンダが容赦ないですね。

からのコースケ覚醒。男気に溢れています。

コースケ男気MAX
コースケ男気MAX

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版135ページ)

大量の武器を買い込み、大宇宙怪獣に挑みます。

コースケ覚醒
コースケ覚醒

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版137ページ)

 「それはいらない!」

この後は、ヒーロー物的なノリの展開になるんですが、ラストの終わり方がちょっと変わってて面白いです。

ちなみにこのゲメル宇宙武器店、制作陣がめちゃくちゃ豪華です。

メカデザインに

と、ビッグネームの無駄遣い感がすごいです。ファンの方はいかがでしょう。

美食王の到着

あらすじ

この物語は、舞台のようなナレーションとともに進行します。

美食王の到着-あらすじ
美食王の到着-あらすじ

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版159ページ)

舞台となる王国、王様のガリグールは「どんなものでも美味しく料理してしまう魔法の包丁」を使って、ありとあらゆるものを食べてしまいます。

牛・羊・豚などの動物だけでなく、人間までも料理になるのです。

国中の食べ物は全て王に献上され、国民はマトモに食べ物にありつくことが出来なくなっていました。

そんな中、ガリグール王は一人の男を城に招きました。

登場人物

美食王の到着-登場人物1
美食王の到着-登場人物1

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版157ページ)

ヒロインのイーズーン(毒娘)。毒娘って何?って思ったあなた。毒娘ってのは、文字通り毒の娘です。気になったら読もう!

美食王の到着-登場人物2
美食王の到着-登場人物2

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版162ページ)

主人公の美食王。ガストキングと読みます。まあアレです。この世界の海原雄山みたいなもんです。

美食王に「美味であった!」と言ってもらうことは、美食家にとって最大の名誉なのですね。

見どころ

美食王に「美味であった!」と言われたいガリグール王は、片っ端から豪華な料理を振る舞います。

しかしガストキングの反応は

美食王の反応
美食王の反応

(出典:藤田和日郎作「暁の歌」kindle版163ページ)

 中々芳しくありません。

おまけに、城へ来る途中の民の様子を問うた後には

美食家の常識
美食家の常識

ガストキングの語る美食家の常識、アツいバトル、心温まるラスト、藤田和日郎イズムがこの短いお話の中に、全て凝縮されています。

ファンの間では、この作品が一番評価が高いって話もあるのも頷ける完成度のお話です。

おとぎ話のようなオチも含め、とても素晴らしい物語です。

藤田和日郎作・暁の歌のまとめ

こんな感じで全4編、紹介してみました。

藤田和日郎先生の漫画はとても面白いのですが、知らない人に勧めると

「絵がゴチャゴチャしてて苦手」

とか言って敬遠されがちです。それは分からんでもないけど、

そんな理由で読まないのは勿体なさすぎる!!!

と声をフォントサイズ150%にして言いたい。もうね、そんな御託並べてないで読めと。大体「絵が苦手」とか言うヤツに限って自称JOJO好きだったりするんだ。

他にも面白い作品は山ほどあって、

瞬撃の虚空と並んでカッコいいジジイが出て来る「邪眼は月輪に飛ぶ」

名作オブ名作オブ名作の「からくりサーカス」

語りだしたらキリがないので、未読の方はぜひ読んでみて欲しいのです。絶対ハマるからさ。

以上、藤田和日郎先生の「暁の歌」の紹介でした。最後までお読みいただきありがとうございました。

※他の漫画記事です※




関連コンテンツ



-漫画

Copyright© エレキ宇宙船 , 2018 All Rights Reserved.